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L6470の16MHz 周波数精度 2020/03/11

 明け方の火星を撮影していてて、どうも火星が右へ右へとずれていくのでした。
 望遠鏡の赤経駆動が速くなった気がしました。
 さしあたり、Arduinoからのコマンドで、L470の速度を下げて使っていました。
 で、暇に任せていろいろ考えてみたのですが、ギヤーを変えてないし、ステップモーターも変更してないし、何処かに負荷がかかって遅くなるなら分かりますが、速くなるなんてとっても考えにくい。
 去年の木星の時はそうではなかったし、今シーズンの火星からおかしい・・・、そのころに変更したものはといえば、そうだ、1月の末にL6470ステップモータドライバが壊れて交換していることを思い出しました。
 交換したL6470が何かおかしいに違いないと結論づけました。
 何がおかしいのかは分かりませんが、ステップモータの回転数がおかしいと考えると、基準となるL6470の内蔵発振器による16MHzがずれているのではないかと思いました。
 実はL6470を使いはじめた6年前から、計算された回転数と実測された回転数が違うことを不思議に思っていましたが、たぶん、自分の計算の方が間違っているんだぐらいにしか思ってなくて、実測値で割り出したコマンド数値でプログラムをしていました。
 そんなことを思い出しながら、L6470の基準周波数がどんなものか測定をして見ることにしました。
 まともな周波数測定器を持っていないので、ポケットオシロスコープの数値を記録しています。今持っているテスターにも周波数測定機能は付いていますが、L6470は測定できませんでした。

 L6470には外部の水晶発振器などを接続できる端子があり、その端子は内蔵発振器のクロックを出力することもできるようになっています。
 プログラム(スケッチ)からconfigのパラーメーターを変更することによって、16MHz、8MHz、4MHz、2MHzがOSC_OUTピンに出力されます。
Img_1449w800

 OSC_OUTピンはストロベリーリナックスのL6470ボードでは単なるスルーホールになっているので、ポケットオシロのプローブを押し当てました。
Img_1447w800

 2MHzの出力波形です。
Img_1442w800

 4MHzの出力波形です。
Img_1427w800

 8MHzの出力波形です。
Img_1430w800_20200311215501

 16MHzの出力波形ですが、私のポケットオシロでは周波数の測定ができませんでした。
Img_1432w800

 動画でないので分かりにくいのですが、L6470の出力波形は非常に不安定で揺れていました。
 周波数の数値も揺れていて幅があります。
 波形がダブっているのでその片鱗を見ることができます。
Img_1450w800_20200311215501

 ポケットオシロの能力の問題もあるかもしれないので、ポケットオシロの持っている内蔵発振器による出力波形も見てみましたが、当然のことながら、ほとんど揺れることはありませんでした。
 オシロ内蔵の8MHz波形です。
Img_1462w800

 持っている4個のL6470の周波数を測定してみました。
Img_1520w800

 結果です。
  予備のL6470=16.7MHz
  赤経のL6470=16.9MHz
  赤緯のL6470=16.3MHz
  フォーカスのL6470=16.6MHz

  赤経駆動用のL6470の基準周波数が一番高いですね。
  これが望遠鏡の日周運動を速めたようです。
  L6470の仕様書には回転数(ステップ数)の求め方の式が出ているのですが、それは基準周波数が 16.000MHzであることを前提にしているので、基準周波数がずれていると、実測と合わないのは当然ですね。
 正確な周波数測定ではないので、数値的な精度はないと思いますが、概ね傾向が分かりました。
 望遠鏡の赤経駆動のような周波数精度が必要なものには、考える余地が必要かもしれません。
 ただ、私のような惑星撮影では、惑星が画面の中でふらつくぐらいは何の問題もないので、L6470の個体別に基本周波数を測定しておけば、プログラムの数値変更で問題なく使えます。

 今回の実験で、L6470の出力波形が不安定に揺れているのが気になりました。
 外部水晶発振器などで安定したものをL6470に送れば、L6470の出力波形も安定するのでしょうか?
 次回、気が向いたら実験してみたいと思います。

追記:L6470のデータシートを良く見ると、内部発振器の周波数は、「 16MHz±3% 」と書いてありました。
   私のL6470の多くは3%を越えていますが・・・基本的に内部発振器の精度を期待してはいけないと言うことのようです。

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コメント

追尾精度の追求頑張っていますね。
L6470の内部クロック発生方式はCR発振式ではないでしょうか。
CR発振の周波数精度では本格的な恒星時追尾は無理と思います。
温度によっても変動が大です。
RB8の駆動クロックは時計精度ですが日に5秒くらいは狂います。
恒星追尾を角度の3秒(時間の0.2秒)以内でするのはギア精度を抜いても電気的に大変でした。
速度指令で一秒間に****パルスという指定では、時間が経つと必ずズレていきます。
惑星の動画撮影ではそんなに精度がいらないことは分っています。

投稿: ken@畷 | 2020年3月12日 (木) 00時14分

ken@畷さん こんにちわ
 ネット調べてもL6470の基準周波数について言及しているのは見つけることができませんでした。
 まぁ、ディープスカイで厳密な速度を求めるには難しいと思いますが、私の惑星用なら許容範囲でしょうか。
 みなさんが良くやっている、PICを使い割り込みを入れてパルス数を調整すると言うのはなぜか触手が動きません。
 昔、恒星時用に作った水晶とか探して遊んでみることにします。

投稿: RB星 | 2020年3月12日 (木) 11時20分

私もストロベリー・リナックスのL6470使ってモータドライブ作っていますが、なんかずれてくなーと思っていました。オートガイドでフィードバックすると問題ないのですが、これだったんですね。勉強になります。
外部クロック入力あるので、16MHz入れるのも試してみようかな。

投稿: nekomeshi312 | 2020年3月12日 (木) 21時26分

nekomeshi312さん こんばんわ
 そうですね、オートガイドがあればあまりこだわる必要がないかもしれませんが、ディープスカイ撮影では、できればもう少し精度があった方が良いかと思いますね。
 外部水晶クロックを入れるのも良いかもしれません。
 私も勉強してみます。

投稿: RB星 | 2020年3月12日 (木) 22時32分

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