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土星の画像処理は難しい 2011/04/16

 土星の画像処理をしていて一番迷うのは、カッシーニの隙間をシャープに出すのか、今シーズンのように白斑嵐が出ていると、白斑模様を強く出すのかによって方向性が出てしまいます。
 もちろんカッシーニの隙間も白斑も、両方をくっきりと出すのが一番ですが、なかなかそうはいかないのが実状です。
 今日は少し解像度、つまりカッシーニの隙間に注目して画像処理をしてみました。
 4月13日に撮影した中から、一番シーイングが良かった時間帯のものを処理しています。

 まずはカラーカメラ(DFK21AF04)で撮影したものを処理してみました。
 ふだんは、LRGB合成のためのRGBデータとしてのカラーカメラなので解像度を意識して画像処理をすることはありません。
 1/2秒露出で、400秒間のAVIファイルの 801フレームから 707フレームを選んでいます。
 400秒間のAVIファイルは長いと思われるかも知れませんが、カッシーニの隙間は移動しないのと、白斑嵐も明確なエッジを持たないのと、色ノイズを押さえるためには多くのフレームが必要になるからです。
 シーイングが中の下ぐらいだったので、カッシーニの隙間は細い方へあまり伸びてはいませんが、素直に消えて行ってると思います。
Dfk5

 拡大撮影はC11のバッフル内に、2インチ、2倍マルチショートバロー(カサイ)を入れて約4倍に拡大しているのですが、この記事を書くために撮影した画像から合成F値を求めるとF45になっていました。報告画像などにはF40と記入していますが、F45でした。まあ、誤差の範囲内と言うことで、私のアバウト性格にお付き合いください(笑)

 LRGB合成用のモノクロカメラ(DMK21AF04、改ICX617ALA)も、解像度を意識して処理してみました。
 シーイングが良ければ、カッシーニの隙間が土星本体前までずっと繋がるのですが、残念ながら、この日のシーイングでは無理でした。
Dmk618131415c

 最終的なLRGB合成まで終わった画像を見てください。

 LRGB-Aは、いつもの報告用画像です。
 白斑嵐が、そこそこくっきり見えるように処理しています。
Dmk618lrgb131415a

 LRGB-Bはカッシーニの隙間に注意し、全体的に無理しない(強調しすぎない)画像処理となっています。
 そのおかげで、白斑嵐は目立たなくなっています。
Dmk618lrgb131415b

 LRGB-Cは、やや粒状性の荒れを残して、クッキリ感重視で処理しています。
 上のモノクロ画像がこの画像のL画像です。
Dmk618lrgb131415c

 A・B・Cそれぞれの差は微妙と言えば微妙ですが、違うと言えば違います(笑)

 私として気になっているところは、LRGB-Aの画像でA環やB環のカッシーニの隙間に接するところを見ると、一際エッジが明るく盛り上がっています。
 ウエーブレット処理もアンシャープマスク処理と同じで、エッジを盛り上げることによってコントラストを上げ、シャープに見せています。
 そう、シャープに見せているだけで解像度が上がっているわけではありません。ホント!

 もう一つ、環が土星背後にに隠れる部分(左下)を見たとき、土星本体側に黒い影が生じます。そこが凹んでいるように見えてしまいます。
 これは白斑嵐を強調しようとするほど強く生じてしまいます。

 土星本体の模様と環を別々に処理をして合成することも有りかも知れませんが、とかく画像処理はやり過ぎと言われることが多いので、機が熟すまで待つのがベターかも。
 でも、こっそりしていたらバレないかも・・・

 最後に?このブログを見に来ていただいている惑星撮影のみなさん、大きく写しましょうよ!大きく写さないとカメラの解像度は出ませんよ、望遠鏡の解像度も出ませんよ。

 私の合成Fは45です(笑)    

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コメント

そうですね。大きく写したいです。
しかし、私の機材と技術ではそうは言ってられません。
RB星さんのように、技術的知識があれば挑戦するんですが、貧弱な知識・技術では今が精一杯です。指をくわえて見ているだけです。

投稿: mn3192 | 2011年4月16日 (土) 20時27分

mn3192さん ありがとうございます。
 いえいえ大きく写すことは誰でもできることだと思います。
 ただ、シーイングが悪いときなどは結果が伴わないので、諦めてしまうことが多いから、難しく感じるのではないでしょうか。
 時には思い出していただいて、大きく撮影してみてください。

投稿: RB星 | 2011年4月16日 (土) 21時15分

いつも参考になる画像有難うございます。
私も撮影時には大きく写して処理をしてます。私はTou-Camを愛用してますが土星にはLRGB法が良い感じがしますね。
最近LRGB撮影に興味が湧き、RB星さんの情報が凄く参考になってます。ありがとうございます。

投稿: 大田 聡 | 2011年4月17日 (日) 16時49分

大田聡さん ありがとうございます。
 PHILIPS ToUcam PROはイメージングソースの DFK21(DBK21)シリーズと5fpsを使えば基本的に変わりがありません。
 まあ、ちょっとノイズが多いですが、ノイズダーク処理をすれば遜色ありません。
 モノクロカメラの高感度を生かしたLRGB法は、輝度の低い土星にはもちろんのこと木星にも有効です。
 モノクロカメラとベイヤー配列を有したカラーカメラの解像力の差は、沖縄のようなシーイングの安定したところで撮影すると大きく実感されると思います。
 とは言ってもその差はほんの僅かなんですが(笑)
 沖縄の良好シーイングだったら、きっとイギリスのダミアンピーチさんの惑星像に近づけると思います。

投稿: RB星 | 2011年4月17日 (日) 18時56分

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